こんばんは、そうでない人はこんにちは、TATEです。
今回は宝島社文庫から販売されている、武田綾乃『響け!ユーフォニアム3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』を紹介させていただきます。

今作はアニメ『響け!ユーフォニアム2』の原作で、アニメだと後半の田中あすかの話になります。
この話は田中あすかを掘り下げる内容であり、『なぜ彼女はユーフォニアムを吹くのか』『なぜ彼女は妙に大人びているのか』といった謎を解いてくれます。

テレビアニメの範囲はここまでなので、アニメを観た人はぜひ原作も読んでもらいたいですね。
映像を持たない文章がいかにして実体を持つようになるのか。
普段小説を読まない人の足がかりになるかもしれません。

僕が小説を読む動機は、半分ぐらいは勉強の為です。
小説を読まないと小説が書けないんですよね。

まあ、モチベーションがないとどっちみち書けないんですけどね。

あらすじ

猛練習も日常となり、雰囲気もかなり仕上がってきた矢先、北宇治高校吹奏楽部に衝撃が走った。副部長で、部の要と言える三年生のあすかが、全国大会を前に部活を辞めるという噂が流れてきたのだ。母親との確執から、受験勉強を理由に退部を迫られているらしい。さらには、楽器に対する複雑な心境をあすかは久美子に打ち明ける。はなして大会の行方は――。

武田綾乃 響け!ユーフォニアム3北宇治高校吹奏楽部、最大の危機 裏表紙より

ここまでユーフォニアムシリーズを読んだ人は田中あすかが辞めるという重大さが理解できるかと思います。

彼女は家で例えるなら基礎のような存在なので、抜けてしまうと北宇治高校吹奏楽部がガタガタになってしまい、上手く機能しなくなるのです。
あすかの母親は今時のモンスターペアレントで、顧問の滝昇に直接文句を言いに来たりします。

そんな母親をどうやって納得させるか。
また、母親の言いなりになってしまうあすかをどうやって説得するのかが見物ですね。

冒頭

黒い大きなケースが目の前にぽつんと置かれている。革を思わせる表面は艶やかに輝いており、その見た目は幼いあすかの知的好奇心を刺激するのには充分だった。

武田綾乃 響け!ユーフォニアム3北宇治高校吹奏楽部、最大の危機 宝島社文庫 p.9より

あすかの家に革のケースと一冊の古ぼけたノートが送られてきます。
あすかは勝手にケースを開けてしまうのですが、そこで一つの楽器と出会います。

この時、あすかはユーフォニアムという楽器を初めて知ることになりました。

どんな人にオススメ?

  • アニメ『響け!ユーフォニアム2』を観た
  • 青春小説が読みたい
  • 吹奏楽部だった
  • 人間ドラマが見たい
  • 心が熱くなる部活物なので、現役学生から当時を懐かしむ大人まで

そんなあなたにオススメです。

ちなみに、本編は382ページになります。

僕の感想

僕がこのシリーズで好きなシーンは二つあり、一つは麗奈が『本物になりたい』と久美子に言うシーンで、もう一つは久美子が田中あすかを呼び出して、『一緒に全国大会でユーフォニアムを吹きたい』と気持ちを暴露するシーンになります。

久美子は誰かが問題を起こすと行動していたように見えますが、一歩後ろから眺めるような対応の取り方だったんですよね。
それが今作では、あの田中あすかを目の前に感情論でぶつかっていきます。

心が前面に出る台詞って胸に刺さるんですよね。
久美子が田中あすかを説得するシーンを見るためだけでも、今作を読む価値はあるんじゃないでしょうか。

あと、全国大会が終わり三年生の卒業式で物語が終わるのですが、落としどころも落とし方も丁寧で感動しました。
ユーフォニアムシリーズを読んでいて良かったです。

というわけで、そろそろ今回の紹介を終わりたいと思います。

武田綾乃 宝島社 2015年04月
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