こんばんは、そうでない人はこんにちは、TATEです。
今回は講談社文庫から販売されている、辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』を紹介させていただきます。

今作は辻村深月のデビュー作なのですが、文庫本で上下巻というボリュームになっています。

だいたいのデビュー作は文庫本一冊が多いのですが、辻村深月が大学生活の四年間で書いたということもあり、今作はかなりの力作になっています。
また、漫画化もされているのですが、漫画版もなかなか面白いですよ。

あらすじ

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室5時53分で止まった時計。凍てつく校舎の中、2ヶ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう。

辻村深月 冷たい校舎の時は止まる(上) 講談社文庫 裏表紙より

いつも通りに登校した鷹野達は不思議な体験をします。
なんと、学校の扉が開かず、窓も割れず、時間も止まった校舎に閉じ込められてしまうのです。

その凍てついた時の中で突然チャイムが鳴り響きます。
すると、一人、一人と仲間が消えていきます。

何故こんなことが起きているのか。何故消えていくのか。
ホラー×ミステリーのハラハラドキドキの作風となっています。

冒頭

落ちる、という声が本当にしていたかどうか。それは、今になってはもうよく思い出せない。
その声は、あの時あの瞬間、確かにどこかでしていたと思うし、また現実に自分が聞いたのだとも思うのだが、では具体的に誰が言ったのか、どんな風な声だったのかということになると、それは途端に曖昧になってしまってさだかではない。

辻村深月 冷たい校舎の時は止まる(上) 講談社文庫 p.13より

あらすじにもある、学園祭の最中の事件の様子から物語は始まります。

彼、または彼女は、校舎の屋上から飛び降ります。
今では鍵が付いていて入ることが難しい屋上ですが、このような事態も考慮されているのでしょう。

この飛び降りをした瞬間から今回の『冷たい校舎の時は止まる』が始まります。
この人物が飛び降りなければ、今回の事件も起きなかったのですから……。

どんな人にオススメ?

  • 漫画版『冷たい校舎の時は止まる』を読んだ
  • ホラーミステリーが好き
  • 人間模様の作品に興味がある
  • 内容は面白いのですが、上下巻で分厚いので高校生以上の方

そんなあなたにオススメです。

ちなみに、本編は上巻で591ページ、下巻で576ページになります。

僕の感想

僕は昔月刊マガジンで連載していた、漫画版『冷たい校舎の時は止まる』を読んでいました。
その時の作画を担当していたのが『四月は君の嘘』で有名になった新川直司でした。
今考えれば、辻村深月と新川直司のデビュー作を一気に堪能できる、贅沢の極みみたいな漫画だったんですね。

漫画版を面白いと思っていた僕。
そんなある日、僕の兄貴が原作の『冷たい校舎の時は止まる』を買ってきました。

当時の僕は全く小説を読まない人間でして、読んだのもだいぶ時間が経ってからでした。
それから読んでみたのですが、やっぱり面白かったですね。

原作は漫画版にはない細かい表現や演出があり、ホラー要素よりもミステリー要素の方が強く感じられました。
漫画版だと、絵が付いているのでホラー感が強いんですよね。

『小説は上下巻で長いから手にとりづらい』という方は、まずは漫画版で読んでみてはどうでしょうか。
漫画版なら全四巻なので、あっという間に読み終わりますよ。

というわけで、そろそろ今回の紹介を終わりたいと思います。

辻村 深月 講談社 2007年08月10日
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